2009/01/09

「雪の境界線」

この時期、日本海側の地方では、毎日のように雪が降りますが、太平洋側ではほとんど降りません。
理由はあるんですが、長くなるので、今は触れません。
関東、特に都心部で積もるような大雪になるのは、どんな時か?
一つしかないんです。
境界線というよりも、ピンポイントです。
『低気圧の中心が、八丈島付近を通る時。』
もちろん、気温がある程度低いなどの条件はあります。

どうして、そのコースを通った時だと、都心部で雪になるのか?
高気圧から低気圧に向って、風が吹くんですが、
地球が自転しているため、低気圧の周りでは、風は反時計周りに吹きます。
なので、低気圧の中心が八丈島付近を東に向って進むと、
都心部では、初めは東寄りの風が吹き、次第に北寄りの風(北から南に向かう風)に変わります。
北寄りの風が吹けば、冷たい空気が流れ込み、気温も下がっていきます。
気温がある程度低ければ、降るのは雪になりやすいですね。
後は、雨や雪を降らせる雲があれば良い訳です。
その雲は、低気圧に付き物です。

低気圧の中心が、八丈島よりも北を通れば、都心部では南寄りの風が吹き、気温が下がらないので、雪ではなく、雨になります。また、低気圧の中心は、周囲よりも気温が高めになっています。長くなるので、これについても触れませんが。これを説明すると、雪の話よりも長くなりそうで・・・。
低気圧の中心が、八丈島よりも南を通ると、この時期の低気圧はあまり発達しないので、雨や雪が降る範囲が狭く、都心部では降らないことが多いです。雪の予報が出ていたのに、ほとんど降らなかったのは、だいたいこのケースです。

2℃以下であれば、だいたい雪になりますが、5〜6℃でも、空気が乾燥していれば、雪になります。
空気が乾燥していると、降った雨が蒸発し、蒸発するときに周囲の熱を奪うので、気温が下がります。
夏に気温をさげようとして「打ち水」をしますが、これと同じことが起こります。

さて、明日(9日)は、都心部も雪になるのか。
 私がこれを書いている時と、ブログにアップされるまでに、半日から1日程度のタイムラグがあるので、これがアップされるときは、すでにわかっていますね。

都心部で雪が降るのは、典型的な冬型の気圧配置、「西高東低」型が崩れた時です。
なので、冬から春に変わろうとしている時、ということになります。
都心部でも積もるような大雪は、だいたい2月下旬です。
春一歩前ですね。
場合によっては、春一番が吹いた後だったりします。
でも、今回はまだ大寒前です。
とても春近し、という時期ではありません。
だから、低気圧もあまり発達せず、雪や雨の降水量の予想も少なくなっています。
春はまだまだ先ですが、あわてなくても、やがて春はやってきますよ。
もう少し、お待ちください。

は。

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