2008/12/27

「空の境界線」

空はどうして青いの?
と質問されたら、こう答えるでしょう。
地球の周りには、空気があって、太陽の光が空気に当たって、色が見えています。
太陽の光には、いろんな色が含まれていて、それぞれの色ごとに波長が違います。
太陽の光は虹のような七色なんだけど、紫の波長が一番短くて、藍、青、緑、黄、橙、赤と順に長くなっていきます。
空気は、見えないくらいの小さな粒でできています。
その空気の粒の大きさが、ちょうど短い波長とぶつかりやすい大きさなんです。
けれども、紫や藍は、光の量が少なくて、一番たくさんぶつかるのが青だから、青が強調されて、空は青く見えるんです。
夕方、夕焼けで赤くなるのは、太陽の光が空気の層を通る距離が少し長くなって、青よりも赤が当たる量が多くなり、赤か強調されて、赤く見えます。
緑や黄は少ないので、赤く見えます。

この仕組みで、「空気の層を通る距離が短ければ、空は紫に見える。だから、飛行機に乗ると、紫に近くなります」と気象予報士試験のテキストに、余談として書かれています。
色彩検定のテキストには、「色は、光がモノに当たってはじめてみえる。光とモノがなければ色も見えない。だから、空気のない宇宙では、光源である太陽に近くなっても真っ暗だ」と書かれています。
スペースシャトルからの地球の映像は、確かに真っ暗で、地球だけが見えています。

そんなことを思い出して、飛行機の窓から、空の上の方を見てみました。
紫というよりも、青がものすごく濃くなった藍色です。
黒に近いかもしれませんね。
宇宙に近いから?
確かに、地上から見る、水色というか、薄い青というか、空色ではありません。
そもそも、どこまでが空なのか。
宇宙も空と呼ぶのか。
空色という呼び方があるのなら、色のついている部分だけが空で、真っ暗なところは、宇宙で、空ではないのか。
なんだか、哲学的になってしまいました。

飛行機が飛んでいるのは、地上から約10km。
宇宙と呼ばれる大気圏外は、地上から約100km。
東京から、水戸や宇都宮、熱海までの距離です。
地面の上で考えると、そう遠くない距離で、駅伝で行けてしまう距離です。
でも、上に向うと、とてつもなく遠い。
生きているうちに、行けるのでしょうか。

前にテレビで石原良純が「タイミングさえ合えば、緑の空も見えるはず」と言っていたことがあります。
太陽系と同じように、太陽があって、自分のいる星に大気があったら、可視光の割合やいろいろな偶然が重なれば、緑だったり紫だったり、茶色の空が見えるのかもしれません。
毎年ではありませんが、秋の夕方、赤紫の空を見ることがあります。
10分くらいの間ですが、あまり見ない色です。
たまには、緑の空が見えてもいいのかもしれませんね。
できれば、薄い緑にしてほしいですが。

来年は、少しでも宇宙に近づけるかな。
皆さんが目指す遠いところに、一歩でも近づけますように。
自分も一歩でも近づこうと、もがいてみます。
では、良いお年を。

は。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

たくさんの投稿ありがとうございました m(_ _)m
年が明けても、お天気ネタ やら楽しみにしてます!
年明けには、新たな投稿参戦希望者が居る様なので、ますます楽しみな年の幕開けとなるでしょう。
みなさま よいお年をお迎え下さい。