2009/07/29

気象予報士

西日本から九州北部で豪雨災害が起こっているが、この10年くらい、梅雨末期になると毎年ニュースになっている。

太平洋高気圧に沿って時計周りに風が吹き、その風が丁度梅雨前線が停滞する日本付近に南寄りの湿った空気を送り込む。
湿った空気が流れ込まなくなるか、前線が移動しないかぎり、雨が降り続く。
これが原因で、長い時間継続する大雨をもたらし、豪雨災害となる。

夏に多い夕立は、地上と上空の温度差が大きくなると、温度差が上昇気流を発生させ、雷を伴った雨を降らせる。
温度差がある程度解消されれば、雨はあがる。
その代わり、最近は短時間で猛烈な雨が降る。
あっという間に起こるため、逃げ遅れたりして、人的な災害となる。

ここ10年くらいで起こった災害は、このどちらかのケースがほとんど。
九州北部や西日本の豪雨は、前線がもたらしたもの。
だから、長時間にわたって大雨を降らせた。

群馬の竜巻は、地上と上空の温度差がもたらしたもの。

ニュースでは、天気がおかしいと、一まとめで扱っているが、全く別物で、ひとくくりにすることはできない。

また、今回はたまたま九州北部から西日本、群馬で起こっただけで、条件さえ整えば、東京のど真ん中でも、十分起こり得ること。

避難勧告や指示、命令が出されたら、カッコつけずに逃げるのが賢明。
山口では、役所が避難勧告を出さなかったという。
それも、大したことないだろう、とタカをくくってだ。
恐ろしい。

今朝の天気図は、オホーツク海に高気圧があって、夏とは思えないものだった。
太平洋高気圧がもっと頑張ってくれないと、夏が来ない。

は。

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